「虎になったジョッジュ」



とある次元のとある場所、ここにジョッジュという名の少年がやってきました。

ジョッジュはプレインズウォーカー(一般の魔法使いよりも遥かに強大な魔力を持ち、次元を渡り歩くことが出来る者。生まれつき「プレインズウォーカーの灯」を持っている者のうち、さらにわずかな者のみがプレインズウォーカーになることができる。)でしたが、他の生き物を従えてはいませんでした。



ここに1人の男がやってきました。
この男もまた、プレインズウォーカーでした。

男は言いました。「俺の《Polar Kraken》が1番強いぜ!パワーを11も持っている。屈強なプレインズウォーカーも2発でノックダウンだ!」



これを聞いたジョッジュは、「すごい。パワーが11もあるんだ。きっと最強の生き物に違いない。」と思いました。



しかし男は、他のプレインズウォーカーが召喚した《氷河屠り/Jokulmorder》にあっさりと負けてしまいました。

《氷河屠り/Jokulmorder》はパワーが12もある巨大なリバイアサンでした。



これを見たジョッジュは、「すごい。《Polar Kraken》がまるで紙切れのようだった。きっと最強の生き物に違いない。」と思いました。


しかしその直後、《氷河屠り/Jokulmorder》はパワーが13の《クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper》に紙くずのように引きちぎられてしまいました。

《クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper》はクリーチャーの中で最も大きなパワーと4本の腕を持つ巨大なけだものでした。



しばらくの間、この《クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper》を倒せるものは現れませんでした。

それでもジョッジュは、《クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper》を倒せるものを待ち続けました。


「あんなに強かったクラーケンもリバイアサンも、いとも簡単にやられてしまった。きっと、もっと強いものがいるんだ。」



ジョッジュが考えたとおりでした。
《クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper》は《破滅の刃/Doom Blade》の一撃の前に倒れてしまいました。



続いて《破滅の刃/Doom Blade》を放ったプレインズウォーカーは、《鎌虎/Scythe Tiger》を召喚しました。

《クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper》を召喚したプレインズウォーカーは、
「ならばこっちも!」と《破滅の刃/Doom Blade》を唱えようとしましたが、《鎌虎/Scythe Tiger》に届くことはありませんでした。


《鎌虎/Scythe Tiger》が被覆(呪文などの対象にならない能力)を持っていたからです。



ジョッジュは「すごい。どんなに大きな生き物だって《破滅の刃/Doom Blade》は耐えられない。被覆を持っている鎌虎こそが最強の生き物なんだ。」と思いました。



しかし、このときジョッジュは気づいていませんでした。
もっと恐ろしい神……

KOURINのWURMが既にこの次元へ来ていたということを……






(つづく)



コメント

TON(カツオ)
2010年1月20日22:46

文庫化おめでとうございます。

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